Asahi Weekly interview "Kikuchi Ayaka"
週刊朝日・リレーインタビュー「菊地あやか」
AKB48 あなたがいてくれたから
リレーインタビュー 第27回・菊地あやか
『「顔を上げなさい」どん底だった私を救った母の一言』
2007年から3期生(旧チームB)として順調に活動していた私ですが、あるとき、私が自覚に欠ける行動をした事でAKBを去らなければいけないことになりました。もう、3年前の話です。
あきらめきれなかった私は、2ヶ月後に改めてオーディションを受けて、再び研究生からやり直す機会をもらえたんです!
でも、実際には一部のファンの方には、握手会や公演などでのリアクションから「快く思ってもらえてないんだなぁ」と痛感することが多々ありました・・・。もともと明るい笑顔だけが取り柄だったんですよ(笑)。それなのに当時は、ステージでも楽屋でも家でも、暗い顔でずっとうつむいてばかりいました。
そんなどん底顔の私を見かねて、母が言いました。
「顔を上げて笑っていれば、そのうち必ずいいことあるよ。がんばって!」って。
たぶん、私を励まそうと、無理やり明るく言ってくれたのだと思います。
なのに、私はその言葉に食ってかかりました。
「レッスンだって真剣にやったし、振り付けだって何百回も練習したよ。がんばれ、がんばれって、あと何をがんばれっていうの!?ママにはわかんないよ!!」
嘘です。母が一番わかっているんです。だって、私が一度辞めてからの2ヶ月間、毎日、私を心配してくれた人だから。2階の部屋に引きこもって、食事もほとんどとらなかった私に、毎日あきらめずに声をかけて励ましてくれた人だから。母のおかげで復帰する決心がついたこともわかっていたのに、どうしても素直に感謝出来なかったのです。
その数日後、忘れられない事件がありました。いつものように下を向いてMCをしていた最中、ふとお客さんを見たら、私自身ガクガクと膝が震えるような、ショックなリアクションをされたんです。私、そんなに嫌われているんだ。もう、無理・・・。辞めたい。
でも、そのときに頭に浮かんだのが、「顔を上げていればいいことがある」という母の言葉でした。
私は崩れそうな体をぐっとこらえて、アゴを上げて前を向きました。すると、そのお客さんは私の視界から消えて、後ろのほうで私に声援を送ってくれているファンの人たちが目に飛び込んできたんです!
ホントだ。母の言ったとおり、いいことがあった!以来、たとえ少なくても、私を応援してくれる人たちのために、もっと笑顔でがんばらなくちゃ。そう思えるようになりました。
すると、いろんなことが好転し始めたんです。握手会でも多くの方が応援してくれるようになったし、この春はドラマやCDのメンバーにも選んでもらえたんですよ。あのとき、辞めなくてホントによかったです!
ずっと母にお礼を言おうと思っていたのですが、先日、なぜか先を越されてしまいました。夕食後、母がふいに「生まれてきてくれてありがとう」って言ってくれたんです。
やさしい顔して急にそんなこと言うから、気持ちがゆるんで、泣いちゃった。
おかげで、私こそお礼を言うべきなのを忘れてしまいました(笑)。
だから、今度こそ、先に言おうと思っているんです。
「ママこそ、私を産んでくれたうえに、ずっと守ってくれてありがとうね」
<転載元・週刊朝日 2011.09.23号 142P>
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